面白すぎる万年筆の世界。初心者におススメの使い方と手入れの仕方

おはようございます。
僕は手帳を使い始めてから、毎日万年筆も使うようになったのですが、
この万年筆がとても手に馴染んで書きやすくて、今では手放せない存在になっているんです。
その万年筆は、特別高価なものというわけでもありません。おそらく3000~5000円くらいです。
↑僕の愛用万年筆。パイロット社のカヴァリエです。結構前に妻が結婚記念日にくれたもの。↑
大切に使っています。
僕はもともと字があまりキレイな方ではなく、仕事の忙しさから字を走り書きする癖がついてしまって、さらに字が汚くなってしまったという経緯があって万年筆も使い始めました。
たまに自分が書いた字が読めなくって「・・・これなんて書いたんだっけ?」ということもしばしば(笑)
ある程度の歳になってくると、あんまり字が汚いとちょっと恥ずかしいですよね。
それを改善しようと、万年筆を使ってペン字練習などをやってみました。
今日の記事は万年筆についてと、きれいな字を書く方法についてです。
読めばきっと素敵な万年筆で、きれいな字を書きたくなると思いますよ。
万年筆とは
万年筆とは、もちろん文字を書くためのツールです。
でも、それだけじゃない。万年筆のペン先は、自分で文字を書き、使い込んでいくうちに
書き味が滑らかになり、書きやすい・使いやすいと感じるようになっていきます。
使い続けている万年筆は、自分の書き方の癖などを覚えて、自分だけにあった1本へと成長していく筆記具なんです。
自分の好きなインクの色をつかって、そのインクの滲み方やインクの濃淡を楽しみながら文字を書くことは、パソコンやボールペンで書くのでは味わえない、書くことの楽しみ方を見つけられるでしょう。
万年筆は同時にこまめなお手入れや洗浄など、使い方に気を付けなければいけないことが多そうなイメージがあります。
確かにインクを変える時や、しばらく使わない時の保管の仕方などの多少の注意点はあるけれど、
時間をかけて、手をかけて育てていく万年筆は、使いやすく、手に馴染んだ愛着のある1本になっていきます。
ペン先
万年筆の中で最も大切な部分であるペン先。
ペン先は金を使ったものが代表的で、理由はインクの酸に侵されず、
適度な弾力性により書きやすいから。
14金・18金・21金とメーカーやブランドによって様々な万年筆が販売されています。
一般的には数字が大きくなる程、金は柔らかくなりますが、ペン先の厚みや形によって、同じ14金のペン先でも書き味が随分と変わってきます。これも万年筆の面白いところ。
現在では腐食しにくいスチール製のペン先もあります。
これは比較的安価なので万年筆初心者の入門用として広く親しまれています。
ちなみに僕も5000円くらいのスチール製の万年筆から始めました。
ペンポイント
万年筆で文字を書く場合は一定の筆圧で様々な紙の上を滑らせるように走り続けます。
金を使っているペン先は、金自体が柔らかいので、先端が摩耗していってしまいます。
これを防ぐために万年筆にはペン先の先端のところにペンポイントという耐摩耗合金がついています。
字幅やインクフロー等はこのペンポイントに影響されることになります。
よほどのことがない限りペンポイントが取れるという事は無いですが、取れてしまえばもちろん、文字は書けなくなります。
ペン芯
万年筆のペン先にインクを送るための部品のこと。
文字を書いたときにペン先から流出したインクの分だけ、万年筆胴内に空気を入れ、独特な形状を利用した毛細管現象で次から次へと書き続けることが出来るという仕組み。
ペン芯もメーカーにより多少の違いはあるが、役割としてはみな同じです。
万年筆の心臓と言われるほどに重要な部分。
初めての万年筆はスチール製×カートリッジがおすすめ
僕の万年筆のイメージは、「高価」「知的」そんなイメージでした。
しかしいざ使ってみると・・・しばらく使わないで放っておくとインクが出なくなるし、
一度洗浄してからまた新たにインクを入れて・・・。と、結構手間だなと感じました。
この記事を読んでくれている方の中にも、
・万年筆は欲しいけど、使い続けられるかな?
・結局ボールペンの方が便利だし、戻っちゃうのではないか?
こんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
自己管理の為の手帳の使い方で、自分の毎日を記録するのが楽しみになる話し。
の記事にも書きましたが、万年筆を毎日使うには手帳を使うのが一番いい方法です。
手帳に書くほど予定がないという方も、日記をつけてみるとか、目標を立てて、手帳で管理してみるとか、手帳の使い方は自由なのでいくらでも使い方はあります。
手帳も手帳で色々と奥が深そうなので興味がある項目なのですが、それはまた別の機会に。
もっと深堀してみたいと思います。
初めて万年筆を使ってみたいという方には、ペン先がスチール製の万年筆で、かつカートリッジ式のインクをおすすめします。
理由は、価格。スチール製の万年筆は価格が安いからです。1000円くらいからあります。
安いからと言って必ずしも「安かろう、悪かろう」ではありません。
僕の使っている万年筆は3000円~5000円くらいのスチール製の物ですが、手に馴染んで、とても書きやすく重宝しています。
調べ物や勉強用にパイロット社のカクノも使っています。
これも1000円程度の万年筆なのですが、これなんかは「本当に千円でいいの?これ。」といった感じです。
インクカートリッジをおすすめする理由も価格。
万年筆には各種メーカーが独自に色々なカラーのインクを販売していて、
それだけでもとても楽しいものなのですが、良いものを買って揃えたけど、全然使わなかった。
これではとても勿体ないことです。
なので最初は安価なカートリッジインクから始めてみて、
万年筆を使い続けられると感じたら吸引式のボトルインクに手を出した方が良いと思います。
カートリッジインクなら、色の種類は絶対的に少ないですが、数百円で済みます。
数百円ならあきらめもつきますよね。
そうならずに万年筆を好きになってくれることを願いますが。
万年筆のインクの入れかた
万年筆のインクの入れかたは大きく分けて2つあります。
先ほども出てきたカートリッジ式か、吸入式です。
万年筆と言えば、「インクを入れるのが面倒」というイメージがあるが、
最近ではカートリッジ式のインクもあるので、万年筆初心者や、外出先で万年筆を使う事が多い方などはカートリッジ式がおすすめです。
カートリッジは万年筆に適合したものを使いましょう。
形状が違う・あっていないカートリッジを使うと万年筆自体が壊れてしまうことがあります。
基本は同じメーカー同士のものを使っていれば問題ありません。
吸入式・コンバーターを使う場合、カートリッジ式インクは色数が少ないが、吸入用のインクは様々なメーカーからたくさんのインクが販売されています。
吸入式はカートリッジ式と比べると吸入・手入れに多少の手間がかかりますが、豊富なカラーバリエーションのインクを楽しむことが出来ます。
「インク沼にはまる」という言葉が出てくるくらい。
また、吸入式は万年筆内に残ったインクをボトルに戻せる面でも経済的でもあります。
もしも、自分の持っている万年筆がカートリッジ式だとしても、コンバーターを使う事によって
吸入式と同じようにインクボトルから吸入して使うことが出来るようになります。
(カートリッジ専用の万年筆もあるので要確認)
インクカートリッジの装着方法
インクカートリッジは、簡単に取り外しが出来て、携帯もしやすくとても便利なもの。
色数が少ないのが残念ですが、この手軽さは万年筆ビギナーだった僕にとっては重宝しました。
インクカートリッジの交換の仕方は、万年筆の同軸を外して、ペン先を上にしてインクカートリッジを差し込むだけ。この時、インクカートリッジは回さずに真っすぐ差し込むこと。
回しながら差し込むと万年筆首軸の内部を傷つけてしまう恐れがあるので注意してください。
インクカートリッジはインクが万年筆の先端に到着するまで多少時間がかかるので、しばらく時間が経ってから試し書きをしましょう。
もしインクが出てこない時は、胴軸を外し、インクカートリッジを横から横から軽く押してペン先にインクを送り出してあげると書けるようになります。
このとき、側面はあくまでも軽く押すこと。
力を入れてぐっと押すとインクが飛び散ります。(自身の経験談から)
両用式万年筆
コンバーターを使えば、吸入用万年筆のように、ボトルインクを吸入して使えるようになります。
現在の一般的な万年筆は、コンバーターとカートリッジを両方使える両用式万年筆です。
この両用式万年筆はボトルインクもカートリッジも使えるので、用途によって使い分けが出来るようになります。
コンバーターを万年筆に入れる方法
1、カートリッジと同様にコンバーターを首軸に真っすぐに差し込む。
2、インクはコンバーター内のピストンで吸い上げるので、まずピストンをつまんで回し、
下まで下げた状態にして、ペン先をボトルに浸し、先ほどとは逆の方向に回しながら
インクを吸い上げます。
3、インクの吸入が終わったらペン先と首軸の部分をよくふき取り、万年筆のインクの充填は完了です。
万年筆のお手入れ方法
万年筆を使っているうえで、一番困るのが書けないことです。
つまり、「インク詰まり」のこと。これはインクの水分が蒸発してペン芯・ペン先にインクの成分が固まって詰まってしまっている状態です。
万年筆は長期間使用する予定がない・インクを交換するなどといった場合には洗浄が必要となります。
カートリッジのインクの場合はカートリッジを取り外します。
コンバーターの場合は残っているインクをボトルに戻してからペン先を洗浄します。
洗浄の仕方は以下の通り。
1、コップに水か40℃くらいのぬるま湯を用意する
2、ペン先がしっかりと浸かるようにペンごとコップに入れる
3、通常は1~2時間くらいコップに入れておくと洗浄できるが、しばらく万年筆を使用せずに
ほおっておいた場合は、寝る前にぬるま湯に入れて一晩おいておくとより効果的です。
基本的にはこの3ステップです。
後はコップからペン先を取り出して、首軸からペン先に向けて水で洗い流したら柔らかい布で水分をよくふき取り、しっかりと乾かせば洗浄終了。
そんなに大変な作業でもありません。めんどくさいと言えばめんどくさいですが。
注意点としては、
・ペン先をコップに浸けた直後は水がインクで汚れることがあるので何度か水を替えましょう。
くらいですね。
まだ2年くらいしか万年筆使っていないけど、僕はもう万年筆が手放せない
僕は万年筆を使い始めてから、おおよそ2年くらいしか経っていないのですが、もう万年筆は手放せませんね。
基本的に家で何か書き物をするときは万年筆です。というか、万年筆を使うようになって、僕のデスク周りにはボールペンがなくなりました。
一応予備として数本は置いてありますが、出番はほとんどありません。
万年筆を使い続けていると手に馴染んでくるというのは本当です。
冒頭でも万年筆を使っていると手に馴染んできて、自分だけの一本になると書きましたが、
あれは本当です。実際に僕が体験済み。
万年筆で文字を書いていると、自分の字の書き方の癖が万年筆にもついているように、字が書きやすく感じます。
それと、ボールペンで書いた字よりも味があって、いつもより少し、字がうまく書けているように感じますよ。
これも万年筆の魅力の1つですね。
万年筆を毎日使うには手帳を利用することがベスト
僕の手帳と万年筆です。↑個人的には細身の万年筆が好きですね(笑)
とはいえ、学生でもないのに、毎日文字を書くことなんかないと感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなあなたに万年筆を毎日使うためのいい方法があります。
それは、手帳を使う事です。
僕のおすすめはシステム手帳です。
自分の好きなデザインの手帳カバーを選んで、手帳の内容も自分でカスタマイズ出来るので、僕はこれを使っています。
僕の手帳の使い方はというと、主に自己管理と目標達成のために手帳を使っています。
これだけIT化が進んだ現代ですが、やはり人間は手で書き、学んでいく物なのではないかと思っています。
古い考え方かもしれませんが、僕はそう考えています。
動画で何でも知ることも出来て、学べるという便利な時代ではありますが、動画で学んだことってあまり記憶に残らないなと。これはあくまで僕の感覚で、という事ですが。
万年筆を始めてみよう
さて、ここまで万年筆について書いてきましたが、如何だったでしょうか。
ちょっとでも万年筆について興味が出てくれたなら嬉しいです。
万年筆は、価格も高くて手間もかかる、敷居が高いイメージがありますが、決してそんなことはありません。
価格も1000円程度、ポップなデザインで本格的な万年筆の性能を有している、パイロット社の「カクノ」のように、入門者に最適な万年筆も各メーカーから出ています。
アマゾンでも、通販でも、今は何でもネットで買える時代ですから、興味が出たなら一度試してみてはいかがでしょうか。
特に先ほど挙げたパイロット社の万年筆、カクノなどは、レビュー記事がたくさん書かれています。
万年筆を使って、字もキレイに
せっかく万年筆をつかってみようと考えたのなら、一緒に自身の書く文字も見直してみては如何でしょうか?
自分のお気に入りの万年筆で、納得のいくきれいな文字が書けたらかっこいいですよね。
僕も万年筆を使うようになってから、きれいな字を書きたいという欲求が強まりまして。
ペン字練習帳などを利用してきれいな字を書けるように日々精進しています。
キレイな字が書けると、知的でかっこいいですよね。僕もそれを目指しています。
あまり字がキレイな方ではないので(笑)
まとめ
・万年筆のインクの入れ方には、カートリッジ・吸引式がある。
・万年筆のお手入れはそこまで面倒なものでもない
・万年筆にとって最高のメンテナンスは、毎日書くこと。使う事。
僕は手帳を使って毎日、何かしら万年筆で書いているので、ほぼノーメンテです。
毎日使うようになってからは、万年筆ってめんどくさい・・というイメージは無くなりましたね。
これをきっかけに、面白すぎる万年筆の世界に足を踏み入れてみませんか?
それでは、また。